ぼくの就職活動の大半は企業からスカウトが来る、いわゆる逆求人系サイトを利用して進めました。
視野に入れていなかった企業にも出会えるという観点でみたとき、とにかく合同説明会に参加するより合理的だと考えています。
また、リクナビやマイナビにも個人にメッセージを送る機能はありますが、その多くは学歴などでフィルターをかけて機械的に一斉送信しているケースがほとんど。そうしたサービスとの違いについても触れていきます。
最初にそれぞれのサービスを紹介し、その後に逆求人・スカウトサイトの特徴、使用時のポイントについてお話していきます。
- 参考:利用者(ぼく)の就活プロフィール
- 1.キミスカ
- 2.ニクリーチ
- 3.Offer Box
- 4.iroots
- 5.JOBRASS就活
- 6.サポーターズ
- 7.Goodfind
- 逆求人・スカウトサイトの特徴とポイント
- まとめ
参考:利用者(ぼく)の就活プロフィール
これから逆求人・スカウトサイトの使用感を紹介をしていきますが、やはりスカウト数に個人差があることは事実なので、参考までにぼくの簡単なプロフィールを記載しておきます。
「こいつ程度でこんなにスカウト来るのか!」「何だよ、やっぱり自己PRだけじゃダメなのかよ」など自由に目安として活用してください。
正直、旧帝大クラスでかつ良い自己PRがあると凄まじいことになるのではと推測しています。
- 関関同立の文系
- 基本情報技術者・日商簿記2級などの資格あり
- 「一応」程度のプログラミング経験あり(C,Java,HTML,CSS,COBOL笑)
- 自己PRはサークル、ゼミ、ブログ運営など
1.キミスカ
ぼくがあらゆるサービスのなかで最もおすすめしたいのが「キミスカ」。ぼくはこちらで紹介された企業から内定をもらい、現在入社して働いています。
全体の0.5%/月にしか送られない「プラチナスカウト」。1%/月の「本気スカウト」。一般的な「気になるスカウト」とスカウトの種類がランク別に分けられており、どれくらい自分に興味を持っているのかがわかります。
正直、各逆求人・スカウトサイトでもとりあえず送ってきたんだろうなと思えるケースがあるのですが、それが少ないですし、ある程度本気度がわかるのは便利です。
またアピールとして、他社の選考状況を登録できるのも特徴。「競合他社の最終選考まで残った学生をスカウトしたい」というケースがあるのかもしれません。
約三ヶ月で二十数件のスカウトが来ました。それに加えてコンサルタントによる就職支援も任意で受けることができます。
2.ニクリーチ
逆求人・スカウトサイトを利用しない人でも知っていることがある「ニクリーチ
」。最大の特徴はスカウトをもらったら社員の方と一緒にランチやディナーを食べながらお話ができること。ぼくも相当おいしいお肉をたくさん食べました。
多くの場合、社員の方一人に対して一人から三人程度で食事をします。学生数名に食事代と社員の時間を割くわけですから、スカウトにはそれなりの重みがあるといえます。また、学生が就職活動でお金がないなか、あまり食べないような価格帯の食事ができることもメリットでしょう。
ぼくの場合は「ランチスカウト」のみで「ディナースカウト」はありませんでした。それでも楽器を演奏している人がいる社員食堂や、京都の町中にあるお店などで食事をしました。
ベンチャー企業が多いイメージですが、思いのほか、上場企業や歴史のある企業からもスカウトが来ました。企業規模、業界に関わらず、とりあえず登録しておくことをおすすめしたいサービスです。
スカウト数は約三ヶ月で十数件で、こちらからアピールしたものも含みます。
3.Offer Box
東証一部上場企業や大企業のグループ会社、歴史のある企業など、逆求人・スカウトサイトに登録しているということが意外に思える企業からもオファーが来ました。
逆求人系のサービスとしても、他のサービスと比較して堅実・歴史があるといったイメージを個人的に抱いています。
幅広い企業からオファーが来るので大手就活サイトと併用してもいいでしょう。こちらも約三ヶ月で二十数件のスカウトをいただきました。
OfferBox(オファーボックス) | オファーが届く逆求人型就活サイト
4.iroots
スカウト数は少なかったものの、いわゆる「イケてるベンチャー」からのスカウトが多い印象。
他のサービスでも選考ルートが短縮されることはありますが、三つもステップが飛ばせたので、とても選考がスピーディでした。
iroots(アイルーツ)- 新卒学生のための就活スカウトサイト
5.JOBRASS就活
逆求人・スカウトサイト系の中でも大手である印象。
最大の特徴は、一般的な逆求人・スカウトサイトと違いいわゆるベンチャー企業からのスカウトはほとんどなかったことです。東証一部上場企業やグループ会社、中堅、中小企業が多いイメージ。これらの線引は非常に曖昧でありますが、他のサービスとは毛色が違うと考えて良いでしょう。
また特別な選考ルートで進める場合は明記してくれるのも良い点です。
6.サポーターズ
サポーターズ最大の特徴はスカウトに応じると交通費がもらえるということ。お金という問題のせいで、人生の選択に制約が出ないようにしたいという想いを感じます。
プログラミングスキルをかなり詳しく入力することができるので、自信のある方は登録してみるべきです。
ぼくの場合は応募したものの、後から電話が来て断られることもありました。応募するイベントにもよりますが、ダイレクトにお金を支払うため、敷居が高くなるケースもあるのでしょう。
ただ、行ってから周りのレベル愕然とするより、事前に連絡する方がお互いにとって良いといえます。
7.Goodfind
Goodfindはどちらかというとセミナーや企業情報の提供という形で知られている印象がありますが、「FAST PASS」というサービスで企業の紹介やスカウトをしてもらうことができます。
独自の指標により厳選された企業リストがあり、非常に参考になります。ベンチャー企業に就職するとなると、情報が少なく不安に感じることがあるかもしれませんが「Goodfindに選ばれてる会社だから安心だ」と考えることができるのです。
またGoodfindの根本的な考え方として、かなり大雑多に言うと「学生は成長企業・ベンチャー企業・コンサルティングファームに就職するべきだ」というものがあり、こうした考えに共感できるかどうか考えておくべきでしょう。
Goodfindでは、ロジカルシンキングやグループディスカッションなどのスキルアップセミナーや、企業分析やコンサルティングファーム・ベンチャーなどの会社説明会といったキャリアセミナー、インターンシップ情報などを提供しています。
Goodfind 次代を創るビジネスリーダー/アントレプレナーのためのキャリアサイト グッドファインド
逆求人・スカウトサイトの特徴とポイント
1.一回のスカウトあたりの企業の負担が重いからスカウトに価値がある
リクナビやマイナビの個別メッセージと、逆求人・スカウトサイトの大きな違いは一回のスカウトあたりの負担の重さです。
推測でしかありませんが、大手就活サイトの個別メッセージは一通当たりの単価が低いはず。例外はあるでしょうが、広告の入ったティッシュを大量に配っているようなものだといえます。
一方、逆求人・スカウトサイトは「スカウトあたりの単価が高い」「企業のスカウト数が決まっている」など、スカウトのための企業側の負担が重い。
そのため、学歴だけを見て大量にメッセージを送るのではなく、自己PRや性格検査の結果などを吟味したうえで「あなた」にメッセージを送ります。
スカウトが来た場合は、本当にあなた自身に興味を持ってくれていると言えるでしょう。
2.自己PRのストックが増える
逆求人・スカウトサイトは自己PRが非常に大切です。なかには、三つ以上自己PRを書かせるサービスも。
最初はこれらを入力することに凄まじい面倒さを覚えますが、いずれ通る道ですから、気合を入れて書きましょう。
自己PRは多くの場合、それぞれのサービスで使いまわすことができますし、もちろん履歴書やESにも流用することができます。
3.地方大学が有利かもしれない
企業側が逆求人・スカウトサイトを使う意図として、普通ならアプローチしにくい学生と接触したいというものがあります。
実際、ぼくがお会いした人事の方にスカウトした理由を聞くと、自己PRや人物像に加えて関西の学生だからという理由をあげていました。
関西以上に、東京や大阪から遠いという学生の方こそこうしたサービスを使うべきかもしれません。
4.予期せぬ企業に出会える
合同説明会に行く理由の一つとして、予期せぬ企業・業界に出会えるかもしれないからというものがあげられます。しかし、この目的は逆求人・スカウトサイトでも十分に果たすことができるでしょう。実際、ぼくが入社した会社も、就職活動を始めたときにはまったく知らなかった会社でした。
志望する業界や職種を入力するケースはあるものの、複数の業界・業種を志望できるサービスも多々あります。
そして、自分の予期せぬ企業にスカウトされることもしばしば。その企業はあなたに適性があるのではないかと思ってスカウトするわけですから、もし話を聞いて興味を持てたのなら、有力な志望業界を見つけることができるかもしれません。
5.IT企業・ベンチャー企業からしかスカウトされないという勘違い
ぼく自身、こうしたサービスはIT企業・ベンチャー企業ばかりが利用していると考えていたのですが、意外と多くの業界、東証一部上場企業、みんな知ってる大企業のグループ会社からもスカウトがきました。
業界でいうと人材、不動産、製薬、コンサル(IT系含む)などがあり、社内SEのスカウトも。
ただしIT企業・ベンチャー企業が多めなのは間違いないでしょう。とはいえ、企業の規模も意思表示できる仕組みがあるので、事前に入力しておけば問題ありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ぼくは紹介した全ての逆求人・スカウトサイトに登録しました。使いまわせる情報も多いですから、できる限り多く登録してみるといいでしょう。
また、一般的な就活サイトよりも逆求人・スカウトサイトの方が優れていると言うつもりはありません。両者を併用し、それぞれの特徴を活かすことをおすすめします。