人生の岐路にたったとき、自分の人生はこれでいいのかと悩むことがあるでしょう。
そんなとき、正しい判断ができるように知っておくべきことがあるのです。
それは心理学の研究でわかっていることだったり、多くの人が死ぬときに口にする後悔であったりと様々なものがあげられます。
今回は「自分の人生」について悩んだり、考えたりするときに知っておくべきことを紹介しましょう。
死ぬ前に語られる後悔 TOP5
まず本題に入る前に、こうしたテーマではよく登場する「死ぬ前に語られる後悔」について触れておきましょう。
ナースが聞いた「死ぬ前に語られる後悔」トップ5によると、以下が死に際に後悔として語られるといいます。
これから紹介することを読んでいくとき、これらの内容との関係を考えるといいかもしれません。
- 「自分らしく生きればよかった」
- 「あんなに一生懸命働かなくてもよかった」
- 「もっと自分の気持ちを表す勇気を持てばよかった」
- 「友人関係を続けていればよかった」
- 「自分をもっと幸せにしてあげればよかった」
自分の人生について考えるときに絶対知っておく9つのこと
①成功すると幸せになるのではなく、幸せな人が成功する
多くの人は成功を求め、成功することで幸せになると信じています。
しかし念願の志望校に合格した学生も、しばらくすればそのときの喜びは薄れてしまうでしょう。
幸福は成功によって一時的にもたらされるものではなく、持続的なものによってもたらされると認識するべきです。
結婚できたら幸せになれる、ではなく、結婚している現状を常に意識して自分は幸せな状態であると考える続けることが大切なのです。
ポジティブ心理学の第一人者の一人であるショーン・エイカーは「成功すると幸せになるのではなく、幸せな人が成功する」と述べています。
幸せは「成功に先行する」のであり、単なる「成功の結果」ではない
ショーン・エイカー(2011)『幸福優位7つの原則』徳間書店 p.6
②ポジティブな面に目を向ける
銀行強盗に銃で肩を撃たれたとき、大きく分けて2種類の反応があるといいます。
- 「銃で撃たれてけがをするとは、なんて不幸なんだ」
- 「銀行強盗に銃で撃たれても生きている。なんて幸福なんだ」
重要なのは例の詳細ではなく、同じ事実でも全く異なる2つの捉え方ができるということです。
日々の行動を自分の心がいかにとらえているかが、その行動自体よりも現実を決定する
ショーン・エイカー(2011)『幸福優位7つの法則』徳間書店 p.101
あなたは常に物事をネガティブに捉えてはいないでしょうか。
捉え方だけで人生が豹変する可能性があることを知っておかなければいけません。
もちろん、ネガティブな感情も必要ではありますが、ポジティブな感情が多めのほうが好ましいことがわかっています。
③人のせいにしてはいけない
なにか上手くいかないことがあったとき、人のせいにしている人は自分の人生を生きているとはいえません。
「自由には責任が伴う」というように、自分で生きるということには責任が常に隣り合わせになっているはずです。
それにも関わらず、上手くいかないことが自分のせいだと認めない、つまり責任をとることを避けているようでは、本当の意味で自分の人生を生きているといえないのです。
自律的な人生を送っている人は、「自分は家族を養わなければいけない」などの責任に対して、むしろ充実感さえ覚えることもあるでしょう。
④自分で決めて、自分で責任を取ることは楽しい
とある経営学者から起業家について話を聞きました。
起業家の多くは大変で、事業が失敗しても、就職せずにまた起業したいと考えるそうです。
それは、自分で何もかも決めて自分の責任で挑戦していくことはなによりも楽しいからという理由だとか。
起業家というとリスクがあり、怖いものという印象もありますが、「挑戦」や「責任」は時として人生を楽しくしてくれるものだということがわかります。
実際、仕事においても、残業自体がストレスなのではなく、残業”させられている”ことがストレスになると言われています。裁量労働かつ結果を残せているエリートは自らの意識で残業しているため一般に想像されるよりもストレスを感じていないのです。
⑤誰かに認められるために生きてはいけない
人の行動の源泉には「自分のため」と「誰かに認められるため」の2種類があります。
もちろん「相手に認められるため」の行動ばかりしていては、自分らしい人生を送ることはできません。
しかし、この2つの行動源泉を見分けることは非常に難しいものです。
たとえおばあさんの荷物を持ってあげたとしても、それが心からの行動であるか、周りの女子の目を気にしたからなのかは本人にしかわかりません。
そして多くの場合、本人は「自分のためだから」と思いたがります。しかし本当は誰かに認められるためだとしたら、その人は自分の人生を送ることが出来ないでしょう。
自分のしたいことがわかるのは自分だけですから、自分の行動はなんのためなのか、冷静に見極めなければいけません。
⑥気の進まない付き合いに時間を割くべきでない
一番わかりやすいのは、気の進まない飲み会でしょう。お金も時間も無駄にしてしまいます。
そういったものは、思い切って断ることが大切です。
確かに短期的に見ると、ノリの悪いやつだと思われることもあるかもしれません。しかし将来「自分のやりたいことをやっておけば」なんて後悔するよりもずっとましでしょう。
前述したように、死に際にも同じようなことが後悔として語られることがあります。
気の進まないことを断るということは、長期的に見たとき得になる可能性が高いのです。
「君たちの時間は限られている。したがって他の誰かのために生きる時間はない。自分の思うように生きなさい。」
スティーブ・ジョブズ(apple創業者)
⑦誰かと自分を比べない
ある年配の先生が「人と比べているうちは幸せになれない」とぼくに教えてくれました。
周りを見渡してみれば、自分よりも頭がよくて、お金があって、容姿に恵まれている人はいくらでもいます。
そのたびに絶望していては幸せになんて絶対なれません。
人と比べるのではなく、自分が自分を幸せだと認めてあげられるような人生を歩むべきです。
ただし「勝負に負けてもいいや、どうせ下手くそだし」という意味の「比べない」はまた別ものであり、競争することの楽しさを知ることも欠かせないかもしれません。
⑧自分に正直に生きる
死に際に「もっと自分の気持ちを表す勇気を持てばよかった」という後悔が語られるように、自分の意見を主張することは自分の人生を豊かにするために必要なことです。
特に、誰かと反対の意見をいうのが怖くていわなかったり、どちらにも嫌われたくないから中立的な意見を述べたりする人は、自律的に行動しているとはいえません。
ときに「わがまま」「自分勝手」といわれることもあるかもしれませんが、こうやって生きたいと強く思うのであれば、その思いに従って生きるべきです。
本当に充実した生活を送っている人は、意外と思い切りのある行動をしていたり、自分勝手なことをしていたりします。
中退・退学・仕事を辞めるなど、そんな項目が履歴書にあるような人を知りませんでしょうか?
⑨必要以上に人とつるまなくてよい
「友達100人できるかな」といいますが、言いたいことも言えないような友達が100人いても価値はありません。
やたらと大勢に囲まれていたいと願う人は、みんなと同じことをしているという安心感を得たいだけであって、大勢でやっていることが、自分のやりたいことである可能性は低いでしょう。
友達は量より質です。最高の友人が4,5人いれば、十分すぎるくらい楽しい人生を送れるのではないかとぼくは思っています。
やたらたくさんの人とのつながりを自慢する人がいますが、そのつながりが希薄なものであれば、人生を豊かにしてくれる可能性は低いでしょう。
また、ぼくは「なにがあっても絶対に味方してくれる」という人が一人でもいるのなら、敵が増えることを恐れず、思い切った行動が取れると感じています。
まとめ
もし上記で勧められていることと反対の人生を送っているのであれば、それは改善しなければなりません。
なぜなら、そんな自分の人生は遠からず後悔する日がくるからです。
もちろん自分の気持ちやこう生きたいという意志は大切ですが、科学的に証明されたことやたくさんの人のアドバイスを知っておくことは、間違いなく人生の糧になるでしょう。
自分の人生の方針を決めたのなら、あとはそれを一貫性・整合性をもって行動することです。
常に自分の信念に基づいて行動し続けていれば、一時的に失敗することはあっても、長期的にみて後悔のない素晴らしい人生を送ることができるとぼくは信じています。