お祈りメールは不愉快だし企業も損してる。サウスウエスト航空を見習おう

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お祈りメールは人を不愉快にさせます。

お祈りメールの内容は「採用しないよ」というものなので、気まずくなるのは仕方ないんですが、もう少し手間をかけて言い方を変えられないものかと思うのです。

「先日、某社の人事の方が『内定辞退をお祈りメールの書式で送ってきたバカ学生がいた』ってエラくお怒りだったんで、やっぱりあのお祈りメールの書式って人を著しく不快にさせる凄まじい負のエネルギーがあるんやな」
まさに因果応報!? 内定辞退を「お祈りメール形式」で送った就活生に拍手喝采 | キャリコネニュース
就活生の間で「不採用通知」は、「お祈りメール」「お祈りされた」と呼ばれている。採用面接を受けた会社から送られて
より引用" class="broken_link" rel="nofollow">*1

お祈りメールは不愉快

お祈りメールは人を不愉快にさせる負のエネルギーがあります

「お祈りメール」なんて名前がついてしまうくらい定型化しているのも、気持ち悪いなと感じませんか。

まさに因果応報!? 内定辞退を「お祈りメール形式」で送った就活生に拍手喝采という記事では、就活生が内定をもらった企業に対して、内定辞退の「お祈りメール」を送ったとか。

そりゃあ怒りますよね。そんな失礼なメールを送ったら。

でも普段その会社も就活生にお祈りメールを送っているはずです(内定をくれた会社にこんな仕打ちをするのもずれてますけど……)。

お祈りメールは不愉快だし企業も損

「自分がやられたら嫌なことは人にしてはいけない」というのは基本的な考え方です。それなのに、採用する企業によっては上から目線で、こういうことを平気でするという現状があります。

就活生は少なくとも「この企業いいかも」と思って入社を希望したはずです。もし採用されなくても、その企業に好印象を持っているのだから、潜在顧客であるといえます。

それなのに失礼なメールを送られたら、その企業のことが嫌いになるかもしれません

お祈りメールは就活生にとって非常に不愉快だし、企業にとっても損です。

 
じゃあどうすればいいのかというと、サウスウエスト航空の人材採用を見習うといいでしょう。

サウスウエスト航空とは
サウスウエスト航空は、アメリカ合衆国(米国)の航空会社。
自力で路線網を少しずつ拡大したことに加えて、いくつかの格安航空会社を買収することでも路線規模を拡張しており、全米に路線網を持つ大手航空会社となった。
格安航空会社として知られ、徹底した人件費以外のコスト削減等が図られ、収益率は他社より高い。1973年以来、米国の景気の動向に関わらず黒字運営を続ける全米で数少ない航空会社の1つである。また、ポリシーの1つとして「社員第一、顧客第二」を掲げている。*2

サウスウエスト航空はどのようにして不採用通知をするか

不採用者にも一人ひとり丁寧に電話でアドバイス

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サウスウエスト航空はどのようにして不採用通知をするのか、『隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密 (Harvard Business School Press)』から引用して紹介しましょう。

雇用担当リーダーのリタ・ベーリは、採用に至らなかった管理部門への応募者すべてに電話をするようにしている。
不首尾だった応募者への助言の後期と考えて、誠実に、ただし自尊心を損なわないように話しかけている。
もっと話したいことがあったら、また電話をするようにと勧めることも忘れない。
彼女は応募者が、次の職場でもうまく立ち回れるように心配りをする*3

素晴らしいですよね。お祈りメールとは雲泥の差があります。

サウスウエスト航空は社員にも、社員になろうとしてくれた人にも敬意を持って接する企業です。それが人材採用の場でもあらわれているんですね。

不採用になっても自分のためになる

ぼくも就職活動を経験しましたが、こういう企業の採用試験を受けたいですね。実際、いくつかの会社の選考を辞退しましたが、その際に「狭い業界ですからまたどこかでお会いするかもしれません」という定型文をいれるだけでその会社の印象が大きく変わるものです。

サウスウエスト航空の場合は、たとえ倍率が高いために内定をもらえなくても、自分のためになるという側面もあるでしょう。

実際、こう思っている人はたくさんいるみたいです。

よその会社で採用されたことよりも、サウスウエスト航空で断られた体験の方が身になったと言う応募者もいるくらいだ*4

こんなに不採用者を尊重してくれるんだから、やっぱりサウスウエスト航空はいい会社だなと思ってもらえますし、その評判が広まれば、優秀な人材がこぞって応募してくることでしょう

お祈りメールは潜在顧客を逃してしまう

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不採用の人たちもみな潜在顧客である。だから、採用の過程で、どの応募者にも劣等感を抱いたり、拒否されたという苦い印象を持たれないよう配慮している*5

繰り返しますが、採用を希望するという時点で、就活生はその企業に好印象を抱いている潜在顧客なわけです。

それなのに不採用の過程で嫌な印象を持たれてしまったらもったいないですよね。

それなのに日本の極端な企業では、圧迫面接だったり、嫌がらせに近い行為をしたり、お祈りメールを送ったりしてしまっています。これじゃあ二度とこの企業とは関わりたくないと思っても仕方ありません

それどころかうつ病になったり、自殺をしたり、そうやって就活生を追い込むことすらあります。就活でうつ病になった先輩がいますが、本当に大変だったそうです。

アドバイスの電話は「理想的」だけど現実に存在する

「そんなサウスウエスト航空のように全員に電話かけられるわけないだろ」

多忙な採用活動のなかで、そのように考える人は少なからずいるでしょうし、実際成し遂げることは困難です。

でも「理想」「机上の空論」ではありません。なぜなら現実にサウスウエスト航空は存在しているからです

不採用となった人たちにも電話で連絡し、アドバイスをするということは困難です。しかし、成し遂げることができたら、人材獲得競争において圧倒的な競争優位になります

そんな夢みたいなことできるわけないと、偉そうに現実を見ている自分に酔っていてはなにもできません。

もし理想を成し遂げることのできたら、圧倒的な力を持つことができるのだから、ぜひ挑戦してみるべきです。

 
まずは一手間かけて、お祈りメールの定型文を文面を変えてみてはいかがでしょうか。

良い文章が書ければ、きっとあなたの会社のことを好きになってくれると思います。

もちろん、サウスウエスト航空のようなメールを送ると言ったら周囲から抵抗がある。しかし、それに対処し、「理想」と「現実」の折り合いをつけられるかどうか、という点が能力の見せ所なのかもしれません。

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jibunlife.hateblo.jp

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*1:https://news.careerconnection.jp/?p=1772より引用

*2:Wikipediaより引用し編集

*3:チャールズ オライリー,ジェフリー フェファー,長谷川 喜一郎( 2002)『隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密』翔泳社 p.74-75

*4:チャールズ オライリー,ジェフリー フェファー,長谷川 喜一郎( 2002)『隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密』翔泳社 p.74

*5:チャールズ オライリー,ジェフリー フェファー,長谷川 喜一郎( 2002)『隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密』翔泳社 p.74

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