「ありがとうカード」をご存じでしょうか。
「感謝の気持ちを書いて相手に渡す」というシンプルな仕組みのカードとなっています。
ぼくも実際に使っています。最初は気恥ずかしさもありますが、使ってみるとなかなか気持ちのよいものです。
ありがとうカードとは
上記の写真は「心にのこるありがとうカード | 日本創造教育研究所(日創研)」から引用させていただいたものです。
「心にのこるありがとうカード」という名称で販売されています。
ありがとうカードの使い方
使い方はいたって簡単。なにか感謝したいことがあったら、言葉と一緒にこのカードに「なにに感謝したいのか、感謝の気持ち」などを書いて相手に渡します。
ちょっと気恥ずかしい気持ちもあるでしょう。
しかし、渡す人も渡される人も悪い気はしません。
言葉で「ありがとう」と言うことよりも、明示的に感謝の気持ちを伝えることは特別に感じられます。
複写式になっている
この「心にのこるありがとうカード」のおもしろいところは複写式になっているところ。
相手はもちろん受け取ったカードを保存することができますし、それを書いた本人も誰になにを感謝したのか思い返すことができます。
企業でも導入されている
「ありがとうカード」的な仕組みは企業経営のなかに組み込まれていたりもします。
この記事によりますと、JAL、ディズニーランド(オリエンタルランド)の名前があがっていますね。
こうした経営手法が企業の成功の本質的なものとまでは言いません。
しかし、ありがとうカードの文化が職場の人間関係をよくするであろうことは容易に想像できます。
「ありがとう経営」という概念もあるそうで、感謝に注目した独特な経営手法として注目です。
「ありがとう」ってうさんくさい?
こうした活動を企業でやることをうさんくさい、気持ち悪いと感じる方は少なくないと思います。実際、これらを取り入れている会社の社員も、内心そのように感じているケースがあるでしょう。
ただ、心理学的にも自分の行ったことが明確に承認されることはモチベーション向上に影響を与えることは間違いありません。
年次が上の社員などが、ありがとうカードに対する抵抗が少なるような施策(感謝という言葉を使わずに仕事に対する貢献とすることや、ある程度評価と紐付けるなど)もあわせて行えるとよいでしょう。
誠実な企業が成果をあげる
近年「ブラック企業」や「ステマ」なんて言葉が流行しているように、企業があらゆる手でもうけを得ようとする行為を、世間が非難するという構図ができあがってきています。
今までは社員を酷使したり、ファンであると偽って商品をおすすめしたりと、好ましいといえない手段で利益を得ようとしてもそれなりに成果が出ていたのでしょう。
しかし「ブラック企業」「ステマ」という言葉の流行は、それに反感を覚える人が増えたり、情報化でそれを知ることができる機会が生まれたことを示しています。
「感謝」や「ありがとう」なんてくだらない、ただの理想論だという声があがることは容易に予想できます。
しかし、こうした時代だからこそ、近江商人のように、正しいことをして周囲から「ありがとう」と呼ばれるような経営をする企業が成果をあげられるのです。