以前、文系・実務未経験でも受かった!応用情報技術者試験(AP)の勉強法 という記事を書きました。
この記事を読んでくださる方が意外に多くおり、需要があると感じました。そのため、昔の記憶を掘り起こして基本情報技術者試験の勉強法についても書いてみます。
前述の応用情報技術者試験の勉強法と多くは変わらないため、応用情報に挑戦するときにもこの勉強法での経験が活きてくると思います。
合格状況と基本的なプロフィール
試験結果
- 午前問題:80点
- 午後問題:68点
ずいぶん昔に受験したため、受験結果の画面は残っていませんが、上記のような成績で合格しました。
当時、高校2年生だったことを踏まえると、なかなか頑張っていたんだなぁと思わされます。
合格当時のプロフィール
- 高校2年生(17歳)
- 情報系の学科(基礎の基礎は授業で学んでいる)
- 当時の高校の偏差値51(今見たら50を下回っていた)
商業高校の情報システム科に所属していました。情報が学びたくて、偏差値の一番”高い”商業高校に入学したものの、高くても偏差値51という具合でした。
資格の勉強が盛んで、基本情報の合格者もちらほら出ていましたし、年に1人は応用情報の合格者もいました。
基本的な勉強の進め方
まずは午前問題をきっちりと固める
基本情報には午前問題と午後問題があります。同時進行で勉強していくという方法が思いつきそうですが、効率的ではありません。
午前問題が基礎的な問題が出題されます。午後問題は基礎的な知識が身についていることを前提として応用的な問題が出題されます。
ですから、基礎が身についていない段階で午後問題に手を出すべきではありません。
基本情報に登場する用語や概念を理解してから午後問題に進みましょう。
勉強方法は「とにかく問題を解きまくる」
勉強方法は「教科書を読んで理解する」のではなく、最初から問題を解きまくりましょう。
最初はわからない問題ばかりだと思いますが、問題を見たあとに解説を読んで理解するということを繰り返して、徐々に解ける問題を増やしていきます。
もちろん解説を読んでもわからないときに教科書を参照することは望ましいことです。
とにかく、教科書を読んで理解してから問題を解き始めようというアプローチはおすすめしません。
午前問題の勉強法
過去問を8割以上取れるまで、最低過去5回分はやる
午前問題は過去問を繰り返し解きます。午前問題では過去に出題された問題が、試験の多くを占めています(選択肢の順番も同じ)。
ですから、過去5~10回分の問題を解いて、すべて合格圏内に達するようになれば、実際の試験でも合格できる可能性が高いといえます。
上記の方法の勉強でおすすめなのが、基本情報技術者試験ドットコムの過去問道場です。
上記サイトは過去問を1問解くごとに正誤が出て、そのあとに解説が表示されます。
スマホでも利用可能なので、電車でも使えるのも便利です(基本情報の教科書の多くは分厚くて重いので)。
過去問道場の解説は少し難しいので、どうしても説明が頭に入ってこない方は解説書を買ってもよいと思います。下記の書籍が評判良さそうです。
用語を覚えるだけでなく概念も覚えないと苦しい
前述しましたが、過去問を解いて、問題を暗記するだけではいけません。
用語の意味だけでなく、その概念や仕組みも理解するようにしましょう。
過去問とは違う形で出された問題や、応用的な理解を問う一部の問題に対応できなくなってしまいます。
特に計算問題では、同じ計算のパターンはあまり出題されないため、問題文を見て計算方法から考えられるようになる必要があります。
午後問題の勉強法
選択問題でどれを選ぶかがカギ
午後問題で最初に考えることは、「どの問題を選択するか」です。
午後問題最後の大問は、5つの問題の中から1つを選ぶ方式となっています。
ここでどの問題を選ぶか、またどのような戦略で試験に望むかが、合否を大きく分けます。
文系やプログラミング未経験の方は表計算を選ぶことが基本になります。しかし、数年前から表計算でもマクロ(簡単なプログラム)の問題が出されるようになったため油断はできません。
プログラミング経験がある方、実務経験がある方は得意な言語を選びましょう。
大切なのは勉強する選択問題を1つに絞らず、予備を準備しておくこと。
例年、選択問題の難易度はバラバラで「自分の選択問題だけ異様に難しかった」なんてことがあります。
そのため、選択問題は本命と予備の2つ程度準備しておくことが望ましいです。
午後問題は過去問題ではなく「予想問題」を重点的にやる
午前問題では過去問題を推奨していましたが、午後問題は「予想問題」をおすすめします。
午前問題と違い、午後問題は過去問題がそのまま出題されることがないからです。
ですから、午後問題の傾向を分析し、予想問題を多く収録している教科書を選び、勉強を進めていくべきでしょう。
過去問題を解くのは、ある程度慣れたあとに「こういう感じなのか」と傾向を理解する程度でよいでしょう。
なお、ぼく個人は下記の教科書を愛用していました。
そもそもの「努力」の考え方
アメリカの教育会でも支持されているGRIDという概念があります。その書籍『GRID』のなかで、成果を出すための正しい努力の方法として、「意図的な努力」が語られています。
成果のでない努力をする人は、やたらと勉強時間を割くことだけが成果を出すための手段だと思い込んでいることがあります。
しかし、基本情報でも同じように、ただ無思考に勉強するだけでは成果につながりません。
この記事で説明したような戦略を持って、「意図的な努力」を継続して行ってください。それが合格への近道だと考えます。
参考:努力しても報われない理由は才能ではなく「意図」がないから
まとめ:基本情報技術者試験の勉強法
- 午前問題を先に手を付ける
- 教科書を読むより、問題をとにかく解く
- 午前問題は”過去”問題を解く
- 午後問題は”予想”問題を解く
基本情報技術者試験の勉強のための方法論についてお話しました。
間違った方法で勉強を続けることは、時間の無駄です。この記事でなくとも自分にあった勉強法を見つけ、取り組んでみてください。
みなさんが基本情報に合格することを願っています。