前に人と比べると幸せになれないよという記事を書きました。
しかしながら、人と比べないというとスポーツなどでの競争もするべきことでないと考えることもできるのです。
以下の記事では「競争」と「人と比べないこと」を同じように扱い、他人と比べな生き方では幸せになれないと主張しています。
「他人と比べない生き方」では幸せになれない | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
しかし競争と人と比べないことを同列に扱うよりも、それぞれを別々にとらえることがより幸せな生活に近づけるのではないでしょうか。
人と比べないことと競争は本質的に違う
競争は自分自身の価値を切り離したところで比べる
以前の記事で頂いたコメントを参考にしながら考えていきたいと思います。
「人と比べて」だと、自分の存在を全否定するみたいになるからよくないのでは…。競争に負けても、その人自身が否定される訳ではない(客観的には)というのが違いかも…。
これが一番の違いでしょう。自分の本質的な部分を他人と比較することが「人と比べること」です。
自分自身の価値と切り離したところで他人と比較することは競争だといえます。足の速さや学力で負けたとしても本質的にその人を否定することにはなりません。
足の速さが自分の誇りで全てだと考えている人はいるかもしれません。この人は、いつの間にか競争が「人と比べること」になっているといえます。
もし負けるようなことがあれば、自分の価値を損なうと考えいるでしょうから、健全な競争をしているとはいえません。
自分を認めたうえで競争をする
根本的に自分の価値を認めた上での競争ならいいけれど、自己肯定するのが難しい世の中なんでしょうねー
自分自身の価値を認めたうえで、スポーツなどで競争するのであれば、負けたときに悔しくとも不幸だとは感じないはずです。
しかし、自分の価値を勝利に求めているのであれば、負けたときに自己否定的な感情に陥り不幸だと感じるでしょう。
これは競争による結果ではなく、本質的に自分と他人を比べてしまっているといえ、そのため幸せになれないのです。
人と比べることでは幸せになれない
競争は結果を競い合っているので、FBにおける「自己・単独比較」とは本質的に違うと思います。人は、後者では「青い芝生」を探し回る習癖があるようですし(笑)。
「人と比べること」で幸せになれないのは、どうしても自分よりもよい人生を送っている人、「青い芝生」が目についてしまうという傾向があるからだといえます。
つまり、人と比べたときにいつかは必ず負けてしまうということです。
いくら周囲よりお金を持っていて幸福を感じていても、世界を見渡せば自分よりお金を持っている人はいくらでもいます。そういった人と自分を比べて不幸になってしまうのです。これではいつまでも幸せにはなれません。
Facebookをやっていると人と比べてしまうために不幸になると言われていますが、これは自分とFacebookに投稿するくらい楽しい時間を過ごしている他人を比較しているからでしょう。
自分の本質的な価値を比べるのではなく、自分の出した結果を比較する競争とは本質的に異なるものだといえるでしょう。
「他人と比べない生き方」でも幸せになれる
他人と比べないことと、競争をすることは違うものです。
小学校でためにみられる「みんなで一緒にゴール」といった行為は他人と比べないこととは関係ありません。
もしかけっこで負けただけで不幸だと感じる子供がいるのならば、足が遅かったとしてもあなたには十分に価値があるのだと教えてあげるべきでしょう。ここで競争を避けたとしても、根本的な問題解決にはなりません。
先ほど紹介した記事では「ひとつでもいいから自分が光るものを探す」ことで自分に自信が持てるといいます。
競争は負けても自分の価値を損ないませんが、勝ったときには大きな自信を得られることでしょう。競争の価値はこうした点にあるように思えます。
競争と分けて考えれば、人と比べない生き方でも幸せになれるといえるでしょう。
前述したように、人と比べているうちは絶対に敗北が待ち構えています。人と比べて「自分は価値のある人間である」という幸福を得るには、他者の動向を常に気にしなければなりません。
隣の家の人よりも収入が多いことを一度確認したとしても、その幸福は長続きせず、他の人よりも収入が多いかもしれないと考えます。
いつかは自分より収入のある人間に出会うことは間違いありません。自らの価値を人と比べているうちは幸せにはなれないのです。
競争にも上には上がいるということはありますが、負けることは「人と比べること」のように不幸であるとは感じないでしょう。
なによりスポーツにしろ、勉強にしろ、敗者にも賛辞が送られることがあるのが大きな違いではないでしょうか。Facebookで他者の投稿を見て落ち込んでいる人に賛辞を送る人はいません。