就職活動をしているとメールの件名でよく見かける、クリック率を上げるための「早期内定」という言葉。ぼくは他の人より少し早く就職活動を終えましたが、それを知った友人たちのおめでとうと「すごいね」という言葉。
こうした言葉から就職活動は早く終わるほど良いと一般的に思われていると言えます。しかし、一概にそう考えていいのでしょうか?
この記事は以下のような人を対象に書いています。
- 周りの人が早めに内定をもらっていて焦ったり、劣等感を得ている人
- 就活は早く終わったほうがいいと考えて焦っている人
早期内定を獲得した人が優れていることを全面的に否定するわけではありませんが、必ずしもそうとは言えないよねというのが主張です。
そして、上記の対象者に劣等感を得たり、焦ったりする必要はないよと伝えるのが本記事の目的となっています。
各企業が内定を出す時期
企業が内定を出す時期は、大雑多に説明するなら外資企業→中小企業・ベンチャー企業*1→大企業の順番です。
しかし、経団連に関係なく経営されている外資系企業や中小企業には関係はありません。
逆に外資系企業や中小企業は8月以前に内定を出して優秀な人材を確保する可能性があります。
引用元:【2016卒】就活生必見!内定が出る時期はいつから? | 賢者の就活
もちろん例外は多数あります。インターンで早期内定を出す大きな企業、特別選考ルートのある企業、東証一部上場で社員数も多いがベンチャー企業を自称するため選考が早い企業。
今回はこうした例外を除いて、シンプルに考えていきます。
単純に志望する企業の内定出しの時期が違うだけ
単純に考えれば、外資企業を志望している人が一番早く内定をもらうし、中小企業・ベンチャー企業がその次に続くといえるでしょう。
それにも関わらず、twitterなどで「ぼくはもう内定もらった。まだ内定をもらえてない人っていうのは……」とアドバイスをしている姿を見かけます。
これは善意に基づく行為だとは思いますが、早期内定を得た自分はまだ内定を得ていない人よりも優れていると潜在的に考えていると思われます(悪いかどうかは別としてね)。
しかしながら、単純に考えれば内定を早く得られるかどうかは、志望する企業の規模や業界などに大きく左右されるのです。一概に早く内定を得て、就職活動を終えたからといって優れているといえるでしょうか?
どんな会社に内定をもらったらすごいのか?
内定出しの早さに関わらず、外資企業やベンチャー企業、コンサル系に行く人は優れているという論調があります。
本題と逸れるので詳しく言及はしませんが、優秀かどうかではなく、自分に合うか合わないか、志望したいのかどうかが根本的にそれらの会社を選ぶ要因でしょう。
確かにぼく個人としても、外資企業やベンチャー企業、コンサル系を志望する学生は有能感が強い人が多いと思います。ですが、優秀な人が中小企業・大企業を志望することも当然あるでしょう。
これは単純に価値観の違いでしょう。企業に偏差値はないのですから、就職先という視点で優劣を比較することは簡単ではありません。
なにが言いたいかといえば、やっぱり「内定を早く獲得した人の方が必ず優秀だとは言えないよ」ということです。人によるってことです。
あえて、外資企業やベンチャー企業、コンサル系に行く人は優れているという論調に乗っかるとしても、同じように優れていると言われているリクルートや出版社などは比較的選考が遅いはず。
この議論は本当にバカらしいと考える人も多いですし、ネガティブな気持ちになるなら気にしない方がいいでしょう。
周りが内定をもらっていても「早さ」に焦る必要はない
就活のスピードが他の人より遅くても劣等感を得たり、焦ったりする必要はないよということを伝えてきました。
これは志望している会社の内定出しの時期が違うのだから、内定獲得時期が違うのは当然という主張です。内定解禁から数ヶ月たってもまったく選考に進めなかったり、ほぼ同じ企業を志望している友人とも差が大きい場合は自分に問題があるかもしれません。
また、決して内定獲得が遅い人の方が優秀だとか、ここまであげてきた早期内定が多い企業に優秀な人がいないと言っているわけではありません。内定時期とその人のすごさ、優秀さはあまり関係がないと主張しているのです。
採用担当者の実感では……という記事を読んだり、話を聞くとと、やはり動き出しが早い人の方が優秀だという言われることが多いようですし。
まとめ
色々と理由をつけて説明してきましたが、とにかく言いたいことは「周りのことは気にするな」です。これに論理的な理由は入りません。周りを気にしてばかりいると不健全な就職活動になってしまいます。だからこの記事を書くことにしました。
中には「志望業界は選考が遅く、周りより内定獲得が遅いことは十分わかっていたのに焦りがあった」という先輩もいます。
自分がその企業を本気で志望しているのなら、周りとの優劣や内定獲得の早さに焦る必要はありません。言葉で言うのは簡単で、難しくはありますが、他人と比べない就職活動をぼくはおすすめします。
*1:中小企業とベンチャー企業の違いは置いときましょう